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採用シーンが広がりつつある次世代画像フォーマット
画像圧縮イメージ
これまで、そして現在でもWEBページでの画像形式と言えば「JPEG」「GIF」「PNG」が一般的です。これらはほぼ全てと言っても過言ではない各種のWEBブラウザーが対応しています。だからこそ様々な写真、GIFやPNGのアニメーション画像等が皆さんの閲覧するWEBページで表示されている訳です。しかし最近ではより画像容量が小さく、ページの読込み速度の改善にも寄与する次世代画像フォーマットの採用が進められています。
■参考情報:ウィキペディア
●「JPEG 2000」とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/JPEG_2000
●「JPEG XR」とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/JPEG_XR
どのフォーマットも優れていますが、何となく“VHS”vs“ベータ”を思い起こしました…。
※この記事を最後まで読んで、上のタイトルの意味が何のことやらさっぱりわからないという方は、『VHS対ベータ』を検索してみてください。何となく思い起こしただけですので、なるほど! と思っていただければ幸いです…。
誰もが様々なWEBページを閲覧するのが当たり前になっている世の中ですが、時代の移り変わりとともにWEBページの容量(重さ)もどんどん大きくなっていきました。それはネットワーク接続の高速化によって容認されてきたという背景もありますが、表示する画面の高精細化に対応する画像の高画質化や、CMSなども含めページ内での様々な仕掛け(アニメーション処理やエフェクトなど)を動作させるためのプログラム処理等によるところも一因です。
一般的なWEBページ(ここではそれほど複雑な処理を必要としない比較的簡素な仕組みのページを指しています)全体に占める画像ファイルの容量は、そのページの内容や構成にもよりますがかなりのウェイトを占めます。ページの総容量が増加するほど閲覧側の読込み時間が長くなるのは当然です。簡単に言ってしまえば、そんな画像の大容量化を品質を落とさずに軽量化することを可能としたのが「次世代画像フォーマット」となります。
次世代画像フォーマットは、劇的に従来の画像形式のファイルよりも軽量化できる半面、対応するWEBブラウザが限られるといった点もあります。ここでは下記に三つの次世代画像フォーマットの要点だけを挙げたいと思います。詳細を知りたい方は上記の参考情報のリンクより調べてみてください。
JPEG 2000
JPEGの次世代規格。JPEGを上回る圧縮効率と拡縮大性能と高速性を持ち、はるかに効率的に使用できる。
●対応ブラウザ:Safari(※iOS版も含む)
●可逆圧縮・非可逆圧縮:選択可
●拡張子:「.jp2」「.j2c」「.j2k」「.jpf」「.jpx」「.jpm」「.mj2」「.jph」
JPEG-XR
JPEGの次世代規格。従来のJPEGと比較して高い圧縮率や色彩情報の量などにおいて優れている。
●対応ブラウザ:IE及び古いEdge(12~18)
●可逆圧縮・非可逆圧縮:選択可
●拡張子:「.hdp」「.wdp」「.jxr」
WebP】(※読み方は“ウェッピー”です)
PNGなどの可逆圧縮およびJPEGなどに用いられる非可逆圧縮の両方のメリットを併せ持った画像形式。
●対応ブラウザ:Chrome、Edge、FireFox、Safari(※14以降部分的サポート/iOS版は対応)、Opera
●可逆圧縮・非可逆圧縮:選択可
●拡張子:「.webp」
対応ブラウザを見てすでに気付いた方もいると思いますが、「JPEG 2000」はAppleが開発に関与した画像形式であり、「JPEG-XR」はMicrosoftが開発に関与した画像形式です。そして最も対応ブラウザの多い「WebP」はGoogleの開発した画像形式となります。
当然のことですがWEBページ制作者としては、最も対応ブラウザの多い「WebP」を採用するのが得策ですし、ブラウザのシェアコラム「ウェブブラウザのシェアとSSLに関する考察」を考えても当然の結果と言えます。もちろん未対応のブラウザ向けに対応する画像を表示させるなどの技術的な措置は必要ですが、より対応するブラウザが多ければ多いほどそれらの施策も軽減されます。
どの次世代画像フォーマットもそれぞれ優れているのですが、より需要が高いのは「WebP」であることは間違いありません。そう単純な話でない事はわかっていますが、同程度の品質のものが複数あった場合、より利便性が高く使い勝手の良いものが採用される事の証左かもしれません。
今後、次世代画像フォーマットについては、もう少し技術寄りに突っ込んだ内容も書いてみたいと思っています。
2021/08/06 [ 文:スタッフ S ]
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